思い出
たけちゃんが初めて大船渡線に乗ったのは5才の時でしたね。
父親につれられて摺沢の駅から一関迄乗りました。
当時はまだ汽車でガタゴトとゆられて窓を開けるとけむりが入って来たよね。
でも初めて乗ったので、右を見たり左を見たりして、キョロキョロしていたら気持ちが悪くなったよね。
そのうち、一関の駅について何処だか分らなかったけれども父親がお寺か神社に入っていったので、たけちゃんは庭であそんでいました。
帰りも一関から摺沢迄乗る汽車は具合が悪くなるから、帰りたくなかったよね。
たけちゃんの家は摺沢駅と千厩駅の中間で羽根折沢と云う所で昭和32年結婚して東京に乗る汽車の音をきいていたよね。今は東京から一関迄2時間半で着くし窓も開けられないので昔は外をながめながら駅弁を買って食べるのが昔の事がとてもなつかしい想い出のひとつです。92才迄生きてきて昔の事を思い出して書いているのがとても幸せです。ありがとうございました。5才のたけちゃんへ